【保存版】人が辞めない飲食店!リーダーが実践すべき7つの力とは?
皆さんこんにちは!飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井です。
前回のブログでは、【スタッフ定着のカギ!】評価制度を最大限に活かす査定会議&フィードバック面談術についてお話をさせて頂きました。
前回のブログはこちらからご覧ください。
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定着率をアップする飲食店リーダーの 7 つの力
ここまでは、主に評価制度についてお伝えしてきました。一方で、どんなに精度の高い 評価制度を構築できたとしても、店長や料理長、マネージャーといった現場を司るリー ダーの人材マネジメント力が弱ければ、スタッフの定着力を高めることはできません。 当社の支援先の現場でも、次のような声がよく聞こえてきます。
「店長がアルバイトスタッフのマネジメントが上手にできず、アルバイトがなかなか定着しない」
「料理長が昔気質の人で、若いスタッフの離職が続いている」
「新任マネージャーが、店長、料理長陣からの人望がなく、社長の方針がうまく各店舗に伝えられていない」
飲食サービス業の離職率は26.8%(宿泊業も含む)と全業種 の中で最も高い数値となっています。さらに、この離職理由を詳しく調べていくと、部下 のスタッフは「上司との関係」に悩み、上司のスタッフは「部下のマネジメント」への悩みが離職理由になっているケースが多いことがわかります。特に現場リーダー(店長、料 理長、マネージャー)の「部下育成」に対する悩みは切実です。

せっかく夢や希望を持って飲食店の現場リーダーになっても、部下育成に苦労や失敗をして退職を決意する。これが飲食業界全体で慢性的に起こっている問題です。では、なぜ 飲食店のリーダーは部下育成に悩んでいるのでしょうか?
「その人がリーダーに向いていないから?」
いいえ、違います。その答えは、幼稚園から大学、専門学校でも、私たちは「部下の育て方」について、一度も学んだことがないからだと思っています。
それでは丸腰で戦うのと一緒です。飲食店経営の最前線である〝現場〟でリーダーとして丸腰で戦い、部下の育成やマネジメントに失敗して、心身ともに疲れ果てて辞めてしまう。これが、飲食店が直面している大きな課題です。
一方で、数多くの飲食店の支援をしていると、仕事のスキルが高く、部下に尊敬され、 高い定着率を実現している優秀なリーダー(店長・料理長・マネージャー)に出会うことがあります。
それでは、そんな優秀なリーダーとは、どのようなスキルを持った人なのでしょうか?
当社では、日本全国の支援先で、人を育てるのが得意なリーダーへのヒアリングや行動分析から、「定着率を高められる飲食店リーダーの 7 つの力と 35 の行動指針」として体系化しました。ここでは「 7 つの力」について説明していきます。
定着力を高められる飲食店リーダーの 7 つの力

①モラル力
モラルとは社会の一員として当たり前に守るべき価値観です。いくら仕事の能力が高くても、モラルが低いとスタッフから軽蔑されてしまいます。 スタッフに離職理由を聞くと、「店長がいつも誰かの悪口を言っていて嫌になった」「料理長がお客様のことをバカにするような発言をしていて気分が悪い」といった、モラルに関する項目が意外と多いようです。
さらに、セクハラ、パワハラについても注意が必要です。
②職務遂行能力
リーダーは会社や上司から任された職務を遂行する力が求められます。リーダーの職務遂行能力が低いと、業務停滞を引き起こし、結果的に現場スタッフが急な仕事に追われるなど、負担が増加することになります。
「店長が売上予測に基づいたシフトを組めないので、現場のオペレーションが回らずアルバイトスタッフが疲弊している」「料理長が仕込みの段取りを組めないので、いつもオープン直前になってキッチン内がバタバタする」など、職務遂行能力が低いと、現場のオペレーションにも大きな影響が出てしまいます。
③承認力
リーダーには部下の考えや行動を認め、部下に安心感を与える力、すなわち承認力が求められます。一概には言えませんが、昔の飲食店は、「承認」よりも「厳しい指導」を重視してきた傾向があり、年配の飲食店リーダーは承認力に課題がある人も少なくありません。
承認力は細かく分けると、「1.結果承認 2.プロセス承認 3.行動承認 4.意識承認 5.存在承認」の5つに分類されます。承認力が高い飲食店のリーダーは、この5つの承認を上手に行なっています(詳しくは後述)。

④理念共感力
お店では育った環境や、価値観の異なるさまざまな個性を持った人たちが働いています。こうした仲間をひとつにまとめ、チームとしての一体化を実現するためには、姿勢や考え方を合わせる「共通言語=経営理念」にリーダー自身が共感し、その理念をスタッフに伝えていくことが必要不可欠です。
スタッフを指導する際にも、理念に基づいた指導を行なうことで一貫性のある指導ができるようになります。「マネージャーは毎回言うことが違う」といった、あいまいな指導はスタッフの不満の原因となります。
⑤叱り力
リーダーは部下がミスをした際には、しっかりと叱ることも大切です。ただ、リーダーの中には「叱る」と「怒る」の区別ができていない人が少なくありません。「怒る」というのは、相手が自分に悪い影響を与えたり、自分が指示した通りに動いてくれなかったりした場合に、自分が腹を立てたことを相手にぶつける言動。目的は「自分が怒っていることを相手に知らせたい」「相手を困らせたい」などで自分の目的が果たせればいいという考えです。
一方で、「叱る」というのは、相手が自分を含めて誰かに悪い影響を与えたり、自分が指示した通りに動いてくれなかったりした場合に、相手をより良くしようとする注意やアドバイスを、あえて声のトーンを低くしたり語気を強めたりして相手に伝える言動です。 怒りに任せて部下を叱責しても、部下は育たないのです。

⑥人材育成力
優秀なリーダーとは、人が育てられるリーダーです。人材育成はとても難しいミッショ ンですが、人材育成ができないとチームが成り立たず、リーダーは自分が本来やるべき業 務に集中することができません。
また、優秀なスタッフほど「自分の職場は成長できる環境か否か」ということに働く目的を置いている傾向が強いため、リーダーの人材育成力が低いと、こうした優秀なメン バーが離職してしまう事態に陥りやすくなるのです。
⑦指示力
上司は日頃から部下に対して、さまざまな指示を出しますが、ただ闇雲に指示をしても部下は動いてくれません。本人のスキルレベルを把握し、本人のマインド(心の状態)も加味したうえで、どうしたら部下が動いてくれるかを考え、指示の仕方を工夫することが重要です。
まれに部下が〝いっぱいいっぱい〟の状態にもかかわらず、次々と新たな指示を出すような飲食店リーダーを見ますが、こうした指示の出し方では部下が参ってしまい、離職リスクが高くなります。
優秀なリーダーを育てていくうえでは、会社や上司はこの7つを意識したうえでリー ダーの指導を行なうことが重要です。
なお、今回のブログは下記YouTubeでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本ブログが少しでも飲食店経営者の皆様のご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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